「最高の自己満足」サーファーのためのリフォーム術

名前は友美プロサーファーを夢見る16歳
鎌倉高校を目指していたが、そんなに勉強が好きではなかったみたい。
海まで遠い南野高校に通っている。
お世話になっているお店は「ウエスギサーフボード」
ホームグランドは七里が浜

もう直ぐ大好きな夏がやって来る！
駅から降りると一目散にビーチクルーザーにまたがる。
「ただいま」といっても家ではない。
七里ヶ浜にあるお店に直行。毎日これの繰り返し

あっという間にDOVEのスプリングに着替え
愛機ムテキンガーを手にそのまま海へ
そこには4才年上の健くんがいた。
トムキャロルに似たスタイルで波を切り刻んでいる。
お手本のようなボトムターンだ。

「おはようございます」
「友美今日も来たのか、たまには勉強しろ」
「…健くんには言われたくない。」

「友美セットだぞ！」
後ろから声がする。振り返ると悟くんだった。
健くんと同級生で健くんとは逆でトム・カレンの様な
カリフォルニアスタイルだ。
軽やかにリップをたたいていく。

二人は将来間違いなくプロサーファーになるだろう。
俺は自称ウエスギサーフボード期待の新人かな。



あの瞬間は今でも覚えている。
夏本番にはもう少し弱いオンシュアが吹く夕暮れ時
駐車場の階段を下りて稲村よりの堤防の陰
波間から見える長い手足。
ポニーテールに結んだ長い髪
妖精のように踊る姿

その日はパーリングばかり
彼女に目をとられリップから叩きつけられていた。

16歳の夏　まだなにもはじまっていない。


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提案「サーファーのためのサーファーによるリフォーム」

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